上高地を流れる梓川とその支流にかかる橋は意外にたくさんあります。
本記事では私の知っている上高地の次の14の橋について、名前や架かっている場所、特徴について解説してみました。
- 河童橋
- 霞沢橋
- 田代橋
- 穂高橋
- 清水橋
- 明神橋
- 新村橋
- 横尾大橋
- 焼見橋
- 中川橋
- 小梨橋
- 穂高橋(小梨平内)
- 奥小梨橋
- からまつ橋
上高地の橋に興味のある方は参考にしてみてください。
上高地にある14の橋
本記事では大正池から横尾までのエリアを「上高地」として橋の紹介を行っています。
河童橋から横尾までは徒歩で3時間くらいかかり、エリアとしては少し広すぎる気もしますが、横尾を「奥上高地」と呼んだりもしますので対象エリアに含めています。
河童橋(かっぱばし)
河童橋は、上高地と言えばその名前がすぐに思い出されるくらい有名で、上高地の代名詞的な橋として知られています。
特徴はバランスのとれた美しい形状にあり、訪れる人のほとんどが北アルプスの山々を背景にした河童橋の写真を撮っているのではないでしょうか。
名前の由来については、すでにあちこちで詳しく解説されていますので、こちらでは簡単な紹介にとどめておきます。
- 昔は橋の架かっているあたりに河童淵と呼ばれるカッパが住んでいそうな深い淵があった
- 脱いだ衣服を頭に乗せて川を渡る人の様がカッパのようだった
現在架かっている河童橋は5代目で、架替えてから今年の7月で27年になります(架替えは1997年の7月)。
これまで橋の架替えの間隔が28年を超えたことがないので、6代目への架替え工事が近いうちにあるかもしれませんね。
霞沢橋(かすみざわばし)
霞沢橋は人だけが通れる小ぢんまりとした木製の橋です。
場所は、梓川の右岸、上高地温泉ホテルの前の遊歩道(川寄りの高くなっているところ)を大正池方面に歩いて行き、田代橋・穂高橋の道に出る少し手前あたりです。
橋の名前の由来は明らかではありません。このあたりは対岸にある霞沢岳(と六百山)がよく見えるのでその名前が付いたのかもしれません。
田代橋(たしろばし)と穂高橋(ほたかばし)
田代橋と穂高橋は外観がよく似た橋で、2つ並んで梓川に架かっています。
上は橋の手前から親柱に書かれた橋の名前が見えるように撮られた写真です(上が田代橋、下が穂高橋)。
穂高橋の読み方は「ほたかばし」で、「ほだかばし」のように「た」を濁って読みません。
橋の上からは梓川の上流側に穂高の山々を、下流側には焼岳を望むことができ、これらをバックに記念撮影する観光客も多く見られます。
橋の名前の由来は明らかではありません。
清水橋(しみずばし)
梓川の左岸を河童橋から小梨平方面に100mほど歩いたところにある小さな橋です。ビジターセンターの少し手前あたりになります。
橋が架かる清水川は、雨の少ない真夏でも枯れることなく清冽な水がこんこんと湧き出ることで有名で、上高地内の施設の飲料水としても利用されています。
清水川の全長は300mほどのとても短い川です。川に沿って歩ける遊歩道があり、遊歩道脇にはさまざまな植物が見られることから、多くの観光客が散策を楽しんでいます。
橋の名前は清水川にちなむものだと思われます。
明神橋(みようじんばし)
河童橋から明神橋へは、梓川の左岸を通ると約3.1km(約44分)、右岸を通ると約3.7km(約52分)で行くことができます。
明神橋も河童橋と同じく吊り橋で、長さは約50mほどあります。河童橋が約37mなので、明神橋のほうがかなり長いことになりますね。
明神橋の北側に聳えている迫力のある山は、標高2,931nの明神岳です。橋と明神岳がを一つの画面に収められる橋のたもとは良い撮影ポイントになっています。
明神橋の名前の由来は調べた範囲では分かりませんでした。ですが、おそらく橋の架かっている場所(明神地区)の名前か明神岳に由来していると思われます。
新村橋(しんむらばし)
新村橋は、徳沢から約15分(約800m)ほど梓川をさかのぼったところにある吊り橋です。
この橋は、前穂高岳の岩壁群の中でも最大の岩壁にクライミングルートを開いた登山家の新村正一氏の功績を偲んで架けられました。
橋の幅は人ひとり分しかなく、河童橋や明神橋、横尾大橋くらべると簡素に思えます。
存在を大きく主張しないその佇まいは周囲の風景によく溶け込んでおり何か懐かしさを感じます。
新村橋は架替えが予定されており、すでに工事がすでに始まっています。
令和5年には現在の橋は撤去される予定で、令和9年の完成時には車が通行できるほどの立派な橋に生まれ変わる予定です。
横尾大橋(よこおおおはし)
徳沢からさらに約50分(約3.7km)ほど梓川をさかのぼったところに横尾大橋はあります。
平成11年(1999年)に架け替えられ現在のような吊り橋になりました。それ以前は、川底から立ち上がった支柱に板が乗せられた手すりのない橋でした。
横尾まで往復するのはちょっと大変です(往復約6時間)ので、観光目的で行く人はあまりいないかもしれません。
名前の由来は分かりませんでしたが、横尾に架かる大きな橋だから、と思われます。
小梨平にある橋
話題になることが少なく知らない人も多い(と思われる)小梨平の橋をご紹介します。
小さく短い橋ばかりですが、小梨平キャンプ場に次の5つの橋があります。
- 焼見橋
- 中川橋
- 小梨橋
- 穂高橋
- 奥小梨橋
これらの橋は、小梨平キャンプ場の案内図に記載がありますので、本記事では橋の案内図として利用させていただきます。(案内図中のピンクの枠線はこちらで付けたものです)
こちらの案内図は、これまでにご紹介した橋で示しました地図と異なり北が上になっていないことに注意が必要です。案内図の右側が河童橋方面になります。
ご紹介する橋はいずれも梓川の支流、中川(なかがわ)に架かっている橋です。河童橋に近い方から順にかんたんにご紹介しましょう。
焼見橋(やけみばし)
ここから焼岳がよく見えるので焼見橋の名前があります。
中川橋(なかがわばし)
中川橋は橋の中央辺りに、川に降りる?階段が付いています。どんな目的でこのようなものが付いているのか不明です。
橋の名前は中川から付けられていると思われますが、調べた範囲ではその理由は分かりませんでした。
穂高橋(ほたかばし)
田代橋と並んで架かっている穂高橋と同じ名前の橋です。
名前は、やはりこの場所から穂高の山がよく見えるから、ということのようです。
小梨橋(こなしばし)
(残念ながらご紹介できる画像がありませんでした)
小梨平でキャンプをするとき、受付のために管理棟へ行くには必ずこの橋を渡ります(ビジターセンターの前の遊歩道を歩いて行った場合)。
気が付いていないだけで、多くの人がこの橋を渡っているのではないかと思います。
橋の名前の由来は定かではありませんが、小梨平にある橋だからでしょうか。
奥小梨橋(おくこなしばし)
(こちらもご紹介できる画像がありませんでした)
こちらの橋についてはほとんど情報がなく、ご紹介できることがありません(ごめんなさい)。
名前については、小梨橋よりも奥(河童橋から見て)にある橋なので、奥小梨橋なのでしょう。
からまつ橋
からまつ橋は大正池の南の端にある橋です。
沢渡からバスで大正池でに行く場合、大正池のバス停のずっと手前にある橋なので、わざわざ来た道を戻って見に行くという人はあまりいないように思います。
この橋は焼岳への登山でも利用されますが、ガードレールの付いたコンクリート製であることから分かるように車両(工事車両)用の橋でもあります。
橋の先は、大正池ホテル側から見ると池の向こう側にある観光客は入ることのできない工事用の道路につながっています。
まとめ
本記事では上高地にある次の14の橋について、橋の名前や位置・特徴についてご紹介しました。
- 河童橋
- 霞沢橋
- 田代橋
- 穂高橋
- 清水橋
- 明神橋
- 新村橋
- 横尾大橋
- 焼見橋
- 中川橋
- 小梨橋
- 穂高橋
- 奥小梨橋
- からまつ橋
すでに何度か上高地を訪れており違った楽しみ方をしてみたいという方は、上高地のすべての橋を訪れてみるなんていうのはどうでしょうか。
記事では全14橋としましたが、もしかしたらまだ他にも橋はあるかもしれません。こういう橋もある、とご存じの方はぜひ教えてください。
本記事が上高地散策の参考になればと思います。
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