残念なニュースが飛び込んできました。
北京五輪、男子400mリレーで優勝したジャマイカチームの1人、ネスタ・カーター(Nesta Carter)がドーピングの再検査で陽性となり、ジャマイカチームは失格となりました。
これにより、ウサイン・ボルト(Usain Bolt)が昨年のリオ五輪で達成した偉業、トリプル・トリプルは無効となってしまいます。
また、同競技で銅メダルだった日本チームは、順位がひとつ繰り上がり銀メダルとなります。
ネスタ・カーターが禁止薬物に陽性反応
国際オリンピック委員会委員会(IOC)が実施していた北京五輪の453のサンプルに対する禁止薬物の再検査で、ネスタ・カーターが陽性であったことが分かりました。
検出された薬物はメチルヘキサンアミン(methylhexaneamin)で、米国では1983年まで鼻詰まりの薬として売られていましたが、2011年に「特定物質」に指定され、最近では栄養補助食品にと使用されていました。
この薬物は、興奮作用があり、競技ポテンシャルが上がったり、脂肪燃焼効果が期待できます。
カーターはジャマイカリレーチームのキーメンバーで、第1走者として、2011、2013、2015年の世界選手権で優勝、2008、2012年のオリンピックでも優勝に貢献していました。
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ウサイン・ボルトのトリプル・トリプル、消える
ボルトは、オリンピック史上ただ1人の「トリプル・トリプル」を達成した人でした。
トリプル・トリプルとは、オリンピックで100m、200m、そして400mリレーの3種目で、3大会連続で金メダルを獲得することを言います。
ボルトはリオ五輪前からトリプル・トリプルの達成を公言していて、公言通り見事に達成しました。
しかし、北京五輪での400mリレーでの優勝はチーム失格により取り消され、ボルトが獲得した9個の金メダルは1つ減り、トリプル・トリプルは幻となってしまったのです。
ボルトは、金メダルが1つ減ることについて、『とても辛いことだ』と述べていますが、それを受け入れると述べています。
なお、IOCの今回の措置に対して、ボルトの代理人やジャマイカ陸上競技連盟(Jamaican Athletics Administrative Association )は、今の所声明を発表していません。
せっかくの大記録が、このようなことで失われてしまうのはとても残念ですね。
ボルトは現役からの引退を表明しています。
今後、「トリプル・トリプル」と言う大記録を公式記録として達成できるアスリートがしばらく現れないだろうことを思うと、本当に残念ですね。
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