長野県伊那市の山あいの地に「ひっそりたたずむカフェ」『木楽茶屋(きらくちゃや)』を営むのは志村千恵子さん(65歳)です。
このカフェは、南アルプスの素晴らしい景色を望む地に、2012年に旦那さんの裕幸さんとともに開いたカフェで、当時『絶景が一番のご馳走』と言われちょっとしたニュースにもなりました。
しかし、裕幸さんの急逝による一時休業を経て、ようやく再開したものの今度は千恵子さんが大病を患うなど『木楽茶屋』は困難な道のりを歩んできました。
現在は、美和湖(ダム湖)にちなんだ名物カレーをメニューとして提供するなど、ふたたび山のカフェとして人気を集めつつあります。
本記事では、『木楽茶屋』のメニューや口コミの紹介、そして『木楽茶屋』への行き方(アクセス)についてご紹介いたします。
ひっそりたたずむ『木楽茶屋』
“本当に好きでなければ来ませんよ、千葉から。でも本当にここの良さを知ってきているので、それをみなさんに分かってもらいたいというのもありますね。素敵でしょって思う(千恵子さん)”
これは、南アルプス国立公園指定50周年の記念特集として、伊那谷ねっとのインタビューに応えた千恵子さんの言葉です。
どれほど『木楽茶屋』のある伊那市長谷黒河内の地を気に入っているか、がよく分かりますね。
カフェの窓からは、大きな桜の木、その向こうには南アルプスの雄大な山と、カラマツやアカマツの森を眺めることができます。
木楽茶屋のメニュー
- 美和ダムカレー … 900円
1日5食限定。 - おかんのうどん … 700円
- ミネストローネ&バターライス … 900円
- オムライス … 900円
- こだわりの木楽茶屋 オリジナルブレンドコーヒー … 400円
- ワッフル … 400円
プレーン、抹茶、珈琲、ココアの4種類があり、このうち2つを組み合わせるハーフ&ハーフもあります。
「美和ダムカレー」「ミネストローネ&バターライス」「オムライス」には、サラダ、デザート、食後のコーヒーが付きます。
どれも美味しそうですね!
木楽茶屋の口コミ
木楽茶屋のメニューの評判はどうなのでしょう。Twitterやfacebookなど、SNSから口コミを拾ってみました。
わっふぉーまいうー @木楽茶屋 http://t.co/Y86s6dS2
— n (@Naoe3) 2012年9月23日
みなさん、“おかん” のつくる料理に大満足のようですね!
あ~、木楽茶屋のワッフルが食べたくなってきた… (^^;
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木楽茶屋への行き方(アクセス)
木楽茶屋の近くには「仙流荘」という旅館があり、ここまでバスも通っていますが、本数や乗り換えのことを考えると、やはり車の利用をお勧めしたいと思います。
車で行く
中央自動車道の諏訪ICから行く方法と、伊那ICから行く方法に2種類があります。どちらも、国道152号線を使い、木楽茶屋付近まで行きます。
- 諏訪ICから行く
諏訪ICを降りたら国道152号線に入り、あとはひたする国道152号線を走ります。
約40km、時間にして1時間くらいです。 - 伊那ICから行く
伊那ICを降りたら、高遠城址公園方面に向かい、高遠市内で国道152号線に入ります。
約25km、時間にして45分くらいです。
木楽茶屋の直前の道は次のようになっており、左側の細い道を上がっていった突き当りが木楽茶屋の建物になっています。
3台分ほどの駐車スペースがあります。
木楽茶屋のこれまで
木楽茶屋は、志村さんご夫婦によって2012年3月18日にオープンしました。
なぜ、長野県長谷黒河内という山の中なのでしょう?
じつは裕幸さんも千恵子さんも登山が趣味で、手付かずの原生林が多く残る南アルプスが特に好きでした。単に山を眺めるだけでなく、山と共に生きていくことが夢だったと言います。
これまでに仙丈に80回以上登っていると言えば、千恵子さんがどのくらいの山好きなのか登山する人には分かってもらえるでしょう。
やっと望みの生活を手に入れ、カフェを開いてから1年と半年後、裕幸さんが突然亡くなってしまいます。
2013年10月29日、毎年行っている仙丈ケ岳と北岳の間にある山小屋へ向かっている途中で、裕幸さんは倒れそのまま帰らぬ人となってしまったのです。
いわゆる突然死だったようで、千恵子さんはなかなか受け入れられなかったようです。
翌日以降、木楽茶屋はお休みをすることになりました。
一度は、12月からの再開を告知したものの、まだ気持ちの整理が付かない千恵子さんは、再び営業再開を延期します。
そして、裕幸さんがなくなった3カ月後、翌年2014年1月16日にようやく木楽茶屋の営業が再開します。
営業再開後、千恵子さんはインタビューに応えてこのように言っています。
あそこでなんで主人が突然倒れなくてはいけなかったのかって未だに理由が分からない。検死の時もどこも悪くないし立ち止まった時が亡くなった時。穏やかな顔をしているんですよね。主人が1番好きな場所で亡くなったということになるんですよね。
やっぱりこうやって涙が浮かんできてしまうんですけど、まだ気持ち的にはすっきりしてないので。でもこの景色が好きで来たのに何をやっているんだって言われているような気もするし
千恵子さんの裕幸さんに対する思いが伝わってきて、ジ~ンとしていまいす。
2017年4月からは「美和ダムカレー」を新たなメニューに加えたのですが、なんと今度は恵子さん入院していしまいます。
「美和ダムカレー」を売り出した4月に大病にかかって入院。手術・退院のあと、7月から木楽茶屋を再開したそうです。
無事に退院できて、本当によかったですね。
10月8日に開かれた「第34回南アルプスふるさと祭り」では木楽茶屋が初出店したのですが、「美和ダムカレー」は即完売だったとか。
「ダムカレー」によって、新しいお客さんも来てくれるようになり、また地域貢献にもなっているようで、今後がますます楽しみな木楽茶屋です。
木楽茶屋の営業情報
木楽茶屋
住所: 長野県伊那市長谷黒河内2217
TEL: 090-1694-2084
Mai: kiraku.chaya.0318@gmail.com
営業時間: 10:00~16:00(冬季は ~ 15:00)
定休日: 火曜、水曜
まとめ
本記事では、長野県伊那市の山の中にあるカフェ『木楽茶屋』をご紹介しました。
私も山が好きで登山をするのですが、老後は山が近くに見える場所で過ごせたらな、と思っています。
でも、残念ながらカミさんは山が好きではありません(^^;
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