9月に入り、うだるような暑さを感じることも少なくなってくると、セミの声に代わって鳴く虫の声が目立つようになってきます。
鳴く虫と言っても、コオロギの仲間やキリギリスの仲間などたくさんの種類がいて、鳴き声も静かでもの寂しいものから騒々しくうるさいものまで、じつに様々です。
後藤啓(ごとう けい)さんは、そんな秋の虫に魅せらてしまい、自宅に1500匹もの鳴く虫を飼っているといいます。
後藤啓さんていったいどんな人なんでしょうか?
本記事では後藤啓さんの経歴や、後藤さんおすすめの鳴く虫、そして鳴く虫はどこで買うことができるのかについて、ご紹介したいと思います。
後藤啓(鳴く虫に魅せられて)
後藤啓の経歴
名前: 後藤啓(ごとう けい)
生年月日: 1959年([birth day=’19590101′]歳)
出身地: 大阪府
昆虫採集は6歳のころから始めたそうです。
その後、小学校低学年でキリギリス、高学年でエンマコオロギやマツムシ、中学生になるとクサヒバリやカンタンの飼育を行うようになります。
ご存知の通り、鳴く虫はその多くが夜に鳴きます。
夜に懐中電灯と網を持って出かけ、その鳴き声を頼りに鳴く虫を捕まえるのです。チョウやトンボ、セミと異なり、どちらかと言えば地味な感じの昆虫採集です。
後藤さんは、最近は年間150回も採集に出かけているとのことで、15種類1500匹以上の鳴く虫を自宅で飼育しています。
1年のうち半分近く鳴く虫を採集しているのですから、昆虫採集が仕事と言って良いかもしれませんね。
実際、後藤さんは自分で採集した鳴く虫を販売する会社「鳴く虫研究社」まで作ってしまっています。
2016年8月には『鳴く虫の捕り方・飼い方』という本も出し、最近増刷も決まるなど意外に売れています。
この本の人気の秘密は、どうやら鳴く虫の採集方法がメインとなっているからのようです。鳴く虫の飼育方法について書かれた本は他にもたくさんありますが、採集方法について詳しく描かれた本はこれまでになかったのですね。
鳴く虫の捕り方・飼い方 [ 後藤 啓 ] |
後藤啓おすすめの鳴く虫は?
後藤さんが好きな鳴く虫のベスト3を、画像と簡単な説明、そして実際の鳴き声で紹介しましょう。
(『マツコの知らない世界』で紹介されたおすすめの鳴く虫とは異なっている可能性があります。予めご了承ください。)
マツムシ
体は淡褐色、体長19~33mmとけっこう大きく、鳴き声もかなり大きいほうです。
最近では小学校で歌われていないかもしれませんが、童謡『虫のこえ』の最初に出てくる虫ですね。
『虫のこえ』ではマツムシの鳴き声を、“チンチロ チンチロ チンチロリン” と表現していますが、私の耳はおかしいのか “ピッピキピッ! ピッピキピッ!” と聞こえます(笑)
キンヒバリ
薄茶色の体をした6~8mmほどのキンヒバリ。光の当たり具合によっては確かに金色に見えます。リッリッリッリッリ~、と鳴きます。
ヤマトヒバリ
赤味がかった茶色をしています。大きさは6~13mmくらい。ジジジジジ… と小刻みに持続する鳴き声です。
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鳴く虫はどこで買える?
最近は、秋になると、ペットショップやデパート、あるいはイオンなどのショッピングセンターにも特別コーナーができて、鳴く虫が売られています。
しかし、そこで売られているのは、誰でも知っている有名な虫たちばかり。ちょっと珍しい虫は売っていないのが普通です。
スズムシやマツムシではなく、ヤマトヒバリが欲しいっ!と思っても、おそらくイオンには売っていないでしょう。
そこで頼りになるのは、やはり専門店です。
ネットで探すと、~鳴く虫処 AkiMushi~、鳴く虫研究社(後藤さんの会社ですね)など、ネットで鳴く虫が購入できるところが見つかります。
注意点としては、必ず欲しい鳴く虫が買える訳ではない、ということです。
多くの鳴く虫は採集されたものが売りに出されています。そのため数も少なく、希少な種類など人気の鳴く虫はすぐに売り切れてしまいます。
けっこう頻繁に入荷されているようなので、欲しい鳴く虫の在庫がなかった場合は小まめにサイトを訪問しチェックすることお勧めします。
鳴く虫によって販売される時期(鳴く虫が成虫となる時期)が決まっていますので、購入時にはこのあたりにも注意してくださいね。
まとめ
本記事では、1500匹を超える鳴く虫を飼育し、鳴く虫の研究者でもある後藤啓さんの経歴やおすすめの鳴く虫、鳴く虫が購入できるところについてご紹介しました。
最近は、アオマツムシという外来の鳴く虫が大きな鳴き声で秋の夜を賑わせています。ご存知の方も多いと思いますが、風情なんてまったく感じられない暴力的ともいえる鳴き声なんですよ。
でも、夜半過ぎるとアオマツムシは静かになり、代わって昔ながらの鳴く虫の声が聴こえてきます。マツムシやコオロギの声が聴こえてくると、私はホッとします。
虫の声を聴く風習というのは日本と中国だけのものらしく、西欧にはないそうです。
鳴く虫の声を聴きながら静かに秋の夜長を過ごす。ちょっと贅沢かもしれませんが、いつまでも日本の風習として残っていくといいな、なんて思っています。
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