5月20日、ドワンゴ主催の第2期電王戦の第2局が行われ、佐藤天彦(さとう あまひこ)名人(29歳)が、コンピュータ・プログラム「ponanza(ポナンザ)」に敗れて2連敗となり、人間側の敗北が決まりました。
現役の名人である佐藤名人をもってしても、勝つことができないほどコンピュータ・プログラムは進化したのですね。
将棋界の頂点を破ったponanzaを開発したのは、山本一成(やまもと いっせい)さん(32歳)です。
そんな凄いプログラムを作った人ってどんな人なのか気になりますよね?
本記事では、将棋プログラムのponanzaではなく、開発者の山本一成さんに注目して、
- 山本一成さんとはどんな人なのか
- 美人と言われる奥さんや、奥さんとの馴れ初め
についてご紹介したいと思います。
ponanza開発者 山本一成
山本一成のプロフィール
まず、簡単に山本一成さんのプロフィールを簡単に紹介しましょう。
名前: 山本一成(やまもと いっせい)
生年月日: 1985年12月20日
生まれ: 愛知県犬山市
中学/高校: 東海中学/東海高校
大学: 東京大学大学院 総合文化研究科広域化学専攻
勤務先: HEROZ株式会社
名前「一成」の由来は、“一番になれ” ということだそうです。少々、プレッシャーのキツい由来ですね。
山本さんの進学した名古屋市内の東海高校は、中高一貫教育の進学校として有名で、偏差値75ほどの名門校(男子校)です。難易度は愛知県内で1位、全国でも16位という難関校です。
高校卒業後は東京大学に進学していることから、高校時代においてもずば抜けた成績だったか、と言えばそうでもなく、300人の学年の中で中位程度だったようです。そのため、現役での東大合格とならず、一浪しての入学でした。
学年で中くらいの成績でも、一浪で東大理1に合格できるって、東海高校のレベルがどれほど高いのか、ってことですね。
大学院卒業後は、大手のIT企業に就職が決まっていたものの、在学中に始めた将棋ソフトの開発が続けられるという理由で、就職先をHEROZに変更しています。
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山本一成と将棋
山本さんは小学校高学年のとき父親に教えられて、将棋を指すようになったそうです。
山本さんが本格的に将棋を指すようになったのは東海中学に進学し将棋部に入ってからです。伝統的に将棋部が強い学校で、山本さん自身も高校選手権の団体戦で優勝した経験もあります。
山本さんは、東京大学でも将棋部に入ります。関東の個人戦で準優勝して、関東学生準名人の称号を獲得するなど、水準以上の実績を残しています。
決して弱いわけではない山本さんですが、当時の東大将棋部にはもっとレベルの高い先輩や同期がひしめいており、あまり活躍できなかったのだとか。
同期の高橋淳(たかはし じゅん)氏によると、山本さんには将棋に対する独特の感性があった、と言っています。また、山本さんも、自分には将棋センスがある、という自負があったと言っています。
この、独特の感性や将棋センスが、深いところでponanzaの大成功につながっているんでしょう。
山本一成とponanza開発
東大に進学後、将棋部での活動はもちろん、学業にも真剣に打ち込んでいたかと、いうと、そうではなく…
昼は大学で将棋を指し、夜は雀荘、さらにゲームセンターでDDR(ダンス・ダンス・レボリューション)をするという毎日だったというのです。
東大であっても、周りの学生はさほど優秀に見えなく、学生生活には刺激もなく、何をしたら良いかという目標を見出せない日々が続いていたのです。
そのような中で山本さんは「プログラミング」に出会います。
理系でありながらパソコンが苦手だった山本さんは、一念発起してプログラミングの勉強を始めます。苦手なものを避けるのではなく、あえて克服しようとするところが山本さんらしいところです。
当然のように、将棋とプログラミングは結びつき、いつしか将棋プログラムの作成にのめりこんでいきます。
ponanza開発への道はこうして開かれていきました。
ちなみに、ponanza(ポナンザ)の名前は、Bonanza(ボナンザ)と言う、当時すでに強い将棋プログラムとして有名だったプログラム名をもじったものだそうです。
山本一成の奥さんと馴れ初め
山本一成さんは、ponanzaの開発に心血を注ぎこむことだけに注力し、恋愛や結婚にはあまり縁がないのではないか、と思われている方もいるかもしれません。
が、山本さんは結婚していらっしゃいます。それも、かなり美人の奥さんだというウワサです。
その奥さんの名前は、宮澤藍さんと言います(旧姓)。
2人の馴れ初めは、山本さんの将棋部の後輩である笠井友貴(かさい ゆき)さんの紹介でした。
笠井さんは、山本さんに普段から食事をごちそうになるなど面倒を見てもらっていたそうで、そんな山本さんに彼女を見つけてあげようと、他の大学の音楽学部で声楽を専攻している宮澤藍さんを紹介したのでした。
藍さんは他の将棋部員でさえ羨むような美人で、山本さんにはもったいないと思うほどの女性です。
山本さんは初めてのデートで、藍さんを見つけるなり、いきなり「付き合ってください」と切り出すなど、予想外の行動をとり藍さんを呆れさせます。
山本さんは180cm以上ある長身で、なかなかイケメンです。でも、将棋部の女子部員の間では、「残念なイケメン」という評価だったそうです。
たしかに、長身でイケメンでも、趣味がプログラミングと将棋、それにDDRと麻雀では、いまどきの女性にはモテないのかもしれません。
初デートで振られてしまった山本さんは、その後もアタックし続けますが、そのたびごとに振られていたそうです。ときには、振られたことを後輩の女子に泣きながら電話したこともあるとか。
山本さんの熱意に負けたのか藍さんは、山本さんを受け入れます。現在ならストーカーとして訴えられかねない、山本さんの執念が実ったといえるでしょう。
交際が始まり、2013年には山本さんがこんなTweetを投稿します。
オレ、電王戦トーナメント勝ったら結婚するんだ。
— 山本一成@Ponanza電王 (@issei_y) 2013年11月1日
そして、念願かなって婚姻届けを出したのは、2014年4月12日の、第3回電王戦5日目の直前だったそうです。
奥さんあっての山本一成
山本さんは、現役の名人である佐藤天彦さんを破るほどの将棋プログラムponanzaを開発した「天才」です。
でも、その陰では、大学以来ずっと山本さんを支え続けてきた藍さんが居たことを忘れてはならないと思います。
山本さんは、電王戦で負けるたびに、落ち込み泣いていたと言います。
技術的なことを言えば、ponanza開発したのは山本さんであり、協力者のみなさんです。
でも、こころ折れそうになる山本さんを励まし、ここまで引っ張て来たのは奥さんの藍さんではないでしょうか。
山本さんとponanzaの偉業をを思い出すときには、どうか、奥さんの藍さんのことも思い出してください。
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