『人生の楽園』、2018年4月7日の放送には、岩手県大船渡市で「大小泊つむぎの家」を拠点として里山再生の活動されれている千田耕基さん(71祭)と奥さんの永久世(いくよ)さん(70歳)が登場します。
「大小泊」は “おおこばさま” と読み、耕基さんの実家の屋号であるとともに、千田家が400年にも渡って管理してきた里山の名前でもあります。
本記事では「大小泊つむぎの家」の場所や行き方、利用方法について調べたことを報告します。
また、築140年にもなる耕基さんの実家(母屋)を建てた、気仙大工についてもご紹介します。
大小泊つむぎの家
明治時代の初期に建てられた千田家の母屋。大きくて立派な建物です。
「大小泊つむぎの家」の場所と行き方は?
「大小泊つむぎの家」は八ヶ森の山の麓にあります。上の地図を「航空写真」に切り替えると、すぐ側まで山が迫っていることが分かると思います。
「大小泊つむぎの家」へは、三陸鉄道南リアス線の綾里駅から車で5分、歩いても12分ほど行くことができます。
「大小泊つむぎの家」の利用方法は?
「大小泊つむぎの家」は、里山の再生と里山の暮らしを、地域の人々とともに後世に伝えていくを目的としているため、広く一般の人を受け入れるような活動は行っていないようです。
少し「大小泊つむぎの家」について調べてみますと、団体情報として、
無農薬栽培による田んぼや畑、整備が進む山林に囲まれた里地・里山は、自然がいっぱいで、地域に開放しており、子どもたちの自然体験の場となっています。
また、地域の学校と協力し、稲作体験や植樹体験、四季折々の生き物探しなど、体験型環境学習に取り組んでいます。(「大船渡市 市民活動支援センター」より)
があり、対象は地域の人々と思ったほうが良さそうですね。
ただ、明確に地域の人以外を拒否している訳ではないようなので、興味のある方は連絡をとってみることをお勧めします。
「大小泊つむぎの家」は連絡先を公開していないようなので、「大船渡市 市民活動支援センター」に問い合わせしてみると良いでしょう。
「大小泊つむぎの家」の活動内容は?
「大小泊つむぎの家」ではどんな活動を行っているのでしょうか?
まず、農業としては、無農薬栽培による米や小麦の栽培のほか、ソバ、エゴマ、こんにゃく、アピオス(ほど芋)などを作っているようです。
山から切り出した木材を使って炭や薪も作っており、炭焼きは地域の小学校の体験学習にも取り入れられています。
小学生たちを対象とした体験学習では、山への植樹、ピザ作り、薪割り、炭焼き、“稲作チャレンジ” と称する田植えから刈り取りまでの農作業、山に入り山のさまざまなこと学ぶ森林学習、などなど書ききれないほどのメニューがあります。
教室内での学習ではなく、生きた昆虫や動物、植物を実際に触れての学習は、自然豊かな里山があるからこそできることですね。
どの体験学習も小学生たちにはとても好評のようで、子どもたちは耕基さん・永久世さん宛てに感謝の手紙を送っているようです。
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みちのくの匠「気仙大工」とは?
「大小泊つむぎの家」の中心は、築141年の母屋。
実はこの母屋は、みちのくの匠とも呼ばれる気仙大工が作った貴重な建物のひとつなんです。
気仙大工の「気仙」とは、岩手県南沿岸部、小説で有名になった吉里吉里(きりきり)の南の地域を指します。
つまり気仙大工とは、気仙地方の大工さんのことを言います。
ご存知のように岩手県の海岸はすぐ側まで山が迫っており広い田や畑などは作れず、また冷害による飢饉もたびたび起きていました。
このため、収入を得るために手に職を持つ「大工」となり、江戸時代の頃より集団で出稼ぎに出ていました。明治以降は関東や北海道にまで出掛けていったそうです。
そんな大工さんたちが故郷へ戻り、出稼ぎ先で学んだ技術を使った工夫を凝らした仕事をするようになり、これが独自性を重んじる気仙大工の気風として現在に伝えられています。
千田耕基さんの実家の母屋は、このような気仙大工によって、明治時代の初期に作られたものなんです。
上の画像は、気仙大工について解説されたサイトに掲載されていた、千田家の母屋内のものです。昔の気仙大工は、建物だけでなく仏壇や欄間などの細かい細工を要するものまで作っていました。
ただ古い建物であるだけでなく、歴史的に見ても重要な建物なんですね。
まとめ
本記事では、『人生の楽園』2018年4月7日の放送に登場の、岩手県大船渡市の千田耕基さん、永久世さんご夫妻の「大小泊つむぎの家」について、
- 「大小泊つむぎの家」の場所
- 「大小泊つむぎの家」の利用方法
- 「大小泊つむぎの家」の活動内容
- 耕基さんの実家を建てた気仙大工
についてご紹介しました。
自分が子供の頃にこのような里山が近くにあったら、と思うと三陸町綾里の子どもたちが羨ましくて仕方がありません(^^
今からでも間に合うかな?
いずれは、里山で暮らしてみたい、と思ったりもしています。
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