『人生の楽園』2019年最初の放送は1時間スペシャルで、二組のご夫婦が登場します。
最初に登場するのは、広島県呉市下蒲刈島(しもかまがりじま)で、「菅原オレンジ農場」と「広島ミニヤギ牧場」を営んでいる菅原常司(すがはらつねし)さん(63歳)と奥さんの広子さん(60歳)のご夫婦です。
大好きなふるさとを「元気」にするため「ふるささと再生 ヤギプロジェクト」を立ち上げ、その実現のために農場と牧場を経営されている常司さん。
本記事では、常司さんの「ふるささと再生 ヤギプロジェクト」や、「菅原オレンジ農場」と「広島ミニヤギ牧場」についてご紹介します。
もう一組のご夫婦、吉本敦さん・臣子さんご夫婦と「美麻ベーカーリー」については次の記事でご紹介しています。
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菅原常司さんの「ふるささと再生 ヤギプロジェクト」
独自性のない「ふるさと再生」は要らない
「ふるさと再生」の言葉が一般に聞かれるようになったのは、今から約30年ほど前のいわゆる「ふるさと創生事業」が初めだったと思います。
「ふるさと創生事業は」は正式な名称を「自ら考え自ら行う地域づくり事業」と言い、当時の竹下登内閣で行われた公共事業のひとつです。
覚えている方もいらっしゃると思いますが、“市町村を元気にするなら使いみちは何でもOK!” ということで、政府から各市町村に1億円が支給されました。
最近でも各自治体が主体となって、「村おこし」「町づくり」の名前のもとに様々な事業が行われれています。
このような自治体主体の事業は、観光客に受けそうな、モニュメントや像のような「モノ」をつくったり「イベント」を開催することも多く、たくさんの人(観光客)を呼びその経済効果に期待する、ということが行われてきました。
でも、菅原常司さんは、このような「ふるさと再生」に異を唱えています。
常司さんは、次のように仰っています。
「ふるさと再生」は,地域を愛し,未来に生きる子ども達のことを考えることが大切だと思います。地域の風土から醸し出されるふるさとづくりに取り組んでいます。人を集めることや経済効果のためにイベントを行うことが町づくりなのでしょうか。もともと文化や習慣がないものを「イベント」と称して行えば嘘になります。他の地域が真似をしてもそれは,地域のオリジナル(独自のもの)とはなりません。その地域の風土が育てた特性(良さ)を探すべきだと考えます。
引用: 菅原オレンジ農場&広島ミニヤギ牧場
多くの観光客が訪れるようになれば、たしかに地域は経済的に潤うかもしれません。
でも、もう少し「ふるさと」で生きる人のことを考え、将来も自分の「ふるさと」に愛着を持ち続けていけるようなことを考えていく必要があると、常司さんは考えているんですね。
「広島ミニヤギ牧場」はふるさとの生活をおもしろくするため
菅原常司さんは、ご自身の「ふるさと再生」の考えの実践として「広島ミニヤギ牧場」を経営しています。でも、たくさんの観光客に来てもらいたい、ということではないんです。
広島ミニヤギ牧場は観光客を呼ぶことが目的でなく,一人暮らしの母や島で暮らすお年寄りの方が元気になり,ふるさとでの生活をおもしろくしたいのです。橋を渡って島に来た人がみかん園でヤギとふれあい,のんびりと過ごし,喜んでもらうことです。みかんづくりや漁業等の魅力を発信し,ふるさとの日常の空間や生活,文化にふれ,楽しむ場所にしたいと考えています。
引用: 菅原オレンジ農場&広島ミニヤギ牧場
地域で生活する人たちが、まず自分たちの生活を楽しめるようにし、そしてその楽しさを地域外にも発信できるようにしていきたい。
そういう想いから、常司さんは「広島ミニヤギ牧場」と「菅原オレンジ農場」を経営しているんですね。
牧場や農園を訪れる人たちは楽しそうで、とてもいい表情しています。
「菅原オレンジ農場」と「広島ミニヤギ牧場」
こちらでは、菅原常司さんが「ふるさと再生」の思いを込めた「菅原オレンジ農場」と「広島ミニヤギ牧場」について、行き方や評判についてご紹介していきます。
「菅原オレンジ農場」
「菅原オレンジ農場」は3代続くみかん園。常司さんのお父様が亡くなられてからは、お母様がひとりで農園を維持されてきましたが、高齢化の問題もあり、維持が難しくなってきました。
常司さんは「ふるさと再生」を目標に、ミニヤギ牧場を中心にみかん園を立て直にしに取り組んでいます。
現在、みかん園では、幻のみかんと呼ばれる「小林みかん」、紅みかん、レモンといった9種類の柑橘類を栽培しています。
幻のみかん「小林みかん」
夏みかんのようにかなり大ぶりですが、果肉は温州みかんのように濃いオレンジ色をしていますね。
偶然に発見したという息子さんはどのように「小林みかん」を発見したのでしょうか、気になります。
紅みかん
なぜ、「紅みかん」という名前なのかは、他のみかんと色を比べてみるとわかります。
名前の通り、皮も果肉も、とても濃いオレンジ色をしているんです。
その味は甘みが強く酸味は少な目。皮が薄くて向きやすいことも特徴です。
レモン
じつは広島県は国産レモン発祥の地。でも、地元の人でもこのことを知っている人は少ないといいます。
おそらく、県外の人なら、さらに知っている人は少ないですよね(私も知りませんでした)。
常司さんは、ぜひレモン栽培に挑戦したいと思い、地域のベテラン農家さんに教えてもらって、3年ほど前から栽培を行っています。
「菅原オレンジ農場」のみかんやレモンはどこで買える?
ネットでの販売は行っておらず、残念ながら地元の直売所での販売と個人への直接販売のみ、ということです。
近隣の方は、エブリィ宮原店で「菅原オレンジ農場」のみかんやレモンが購入できるようです。ただ、あっというまに売り切れてしまうことも多いため、購入は難しいかもしれませんね。
「広島ミニヤギ牧場」
他の動物ではなく、なぜ「ヤギ」なんでしょう?
菅原常司さんは、退職前は小学校の先生をしていらっしゃいました。
常司さんのクラスに不登校の子供がいたのですが、常司さんが自宅で飼っていたミニヤギを毎日学校に連れていき、その子に世話をお願いしたら、登校できるようになったのだそうです。
常司さんは退職後に「広島ミニヤギ牧場」を開設し、本格的にミニヤギを飼い始め、いまでは11頭ものミニヤギがいます。
ミニヤギを利用した次のような活動を通して、「ふるさと再生」をおこなっているんです。
- ミニヤギとのふれあいを楽しむ
- ミニヤギでみかん園の下草を除草する
- ミニヤギを繁殖させ、販売やレンタルを行う
小さいヤギ(子ヤギ)は、ほんとうに可愛らしいですよね。大きなヤギはちょっと苦手ですが (^^;
ミニヤギってどんなヤギ?
「ミニヤギ」は、正式な名称ではなく、トカラ山羊やシバ山羊、屋久島山羊、またはその混種などの総称で、小型のヤギのことを言います。
それぞれのヤギの赤ちゃんを集めてみました。いやぁ、可愛いですね~。
場所と行き方
- 県外からですと、広島呉道路を利用し呉市(呉IC)まで行くか、東広島・呉自動車道(無料区間)を利用して、阿賀ICまで行きます。
- 呉ICで下りた場合は呉市街地を東に進み、「休山トンネル西口」交差点で国道185号線を「阿賀町」方面に向かいます。阿賀ICで下りた場合は国道185号線を左折します。
- 国道185号線を道なり進み、下の案内板が見えたら、「安芸灘大橋」方面へ向かいます。
- 「安芸灘大橋」を渡り下蒲刈島へ入ったら、「見戸代」交差点の先のY字路を左折し、海沿いの道に入ります。
- あとはぐるっと島を回るように進むと、「広島ミニヤギ牧場」&「菅原オレンジ農場」に到着です。
所要時間は、呉ICからですと40分前後、阿賀ICからですとからですと30分前後かかります。
口コミや評判
観光客をたくさん呼ぶことを目的としていないため、SNS等に「菅原オレンジ農場」や「広島ミニヤギ牧場」についての投稿があまり見つかりません。
唯一、見つかったのが下のTweetのみでした。
今日も5up!ありがとうございました!
蒲刈のイカ漁、そして菅原オレンジ農場さん、すっごくおススメです。
一度行ったら必ずリピーターになると思いますよ。
そして今日の美味しすぎた豚のしょうが焼き。顔だけで美味しさ伝われー。#5up pic.twitter.com/s3XhHtC39P— 吉村卓也 (@takuya_yoshimur) 2018年5月10日
こちらは、広島ホームテレビの「みみより 5up!」という番組で「菅原オレンジ農場」を訪れたときのもののようです。ちなみに吉村卓也さんは、広島出身の役者さん。仮面ライダービルドにレギュラー出演していました。
「菅原オレンジ農場」と「広島ミニヤギ牧場」についてもっと知りたい
「菅原オレンジ農場」と「広島ミニヤギ牧場」について、もう少し知りたい方のために情報をまとめておきます。
「菅原オレンジ農場」&「広島ミニヤギ牧場」
住所: 〒737-0302 広島県呉市下蒲刈町大地蔵3393-2
電話: 0823-74-7817
メール: mirai_wo_singite@yahoo.co.jp
ホームページ: 菅原オレンジ農場&広島ミニヤギ牧場
facebook: 菅原常司
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