10月28日、スウェーデン・アカデミーは、ノーベル文学賞受賞者に決定していたボブ・ディラン(75歳)が、賞を受ける意向を示したと発表しました。
ストックホルムで行われる12月10日の授賞式へボブ・ディランが出席するかどうかについては、アカデミーは「まだ決まっていない」としています。
ボブ・ディランはノーベル文学賞受賞について、受賞の発表以降ずっと沈黙したままで、巷では賞を辞退するのではないかとの憶測も流れていました。
これとは別に、イギリスのデイリー・テレグラフ(電子版)は、ボブ・ディランへの単独インタービューを行い、10月28日にその内容を報じています。
本記事では、デイリー・テレグラフ紙によるインタービュー内容から、ボブ・ディランがノーベル文学賞について語ったこと、特に受賞についてずっと沈黙していたことについてご紹介しましょう。
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ボブ・ディラン: ノーベル文学賞受賞
ノーベル文学賞の発表
ボブ・ディランは、ノーベル賞文学賞の受賞者に選ばれてから2週間もの間、受賞に関して何の声明を発表してきませんでした。彼のサイトには受賞に関するメッセージが掲げられていましたが、それも24時間以内に削除されています。
さらに、ノーベル賞選考委員会からの受賞の知らせである電話にも出ようともしません。
このため、12月10日の授賞式にボブ・ディランは出席するか、スウェーデン国王カール16世グスタフからの賞金£750,000はいつ受け取るのか、については不明なままでした。
世界中で、ボブ・ディランはノーベル文学賞について何も語らないのか、受賞を辞退するのではないか、との憶測が流れていたことは、みなさんもよくご存知だと思います。
さらに、スウェーデン・アカデミーの一部からはボブ・ディランの態度は「不遜で傲慢」であるとの意見が流れたり、このままの状態が続けば、ボブ・ディランは賞金を受け取れない、との情報も流れていました。
ノーベル文学賞の受賞を受けて
ストックホルムでの授賞式に出席する意志があるか尋ねられたボブ・ディランは、『もちろんさ。可能ならね』と応えています。
“可能なら(If it’s at all possible)” という言葉が付け加えられているのがちょっと気になりますよね。ボブ・ディランの意志とは別に、出席を妨げるような問題があるのでしょうか…。
彼はノーベル賞の授賞者となることについて『信じられない(It’s hard to belive)』と言っています。受賞を聞いたときには『素晴らしい、驚くべきことだ、誰がこんなこと想像できる?(amazing, inciredible. Whoever dreams about something like that?)』と思ったと打ち明けています。
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長い沈黙の理由は
ボブ・ディランはこの二週間ものあいだ、なぜずっと沈黙していたのでしょう?
彼は純粋にこの大騒ぎに戸惑っていたようです。もしかしたら、彼はノーベル賞選考委員会からの電話を単に取れなかっただけだったのでは?
沈黙していた理由を問われたボブ・ディランは、電話連絡の単純な問題だったかのように、『だから、俺は今ここにいるだろ(Well, I’m right here)』とだけ冗談半分に答えています。
ボブ・ディランに25年前に初めてインタビューを行い、それ以降何回かのインタビューをしてきたインタービュアーは、今回の2時間半に及ぶインタビューによって、彼の長い沈黙について次のように推測しています。
ボブ・ディランは “過激な人(radical personality)” です。これは、彼が1962年にマンハッタンでデビューして以来60年以上にわたって、私たちが彼に引き付けられ続けている理由でもあります。
そんな彼をたとえノーベル賞選考委員会でさえ束縛できないということです。
まとめ
ボブ・ディランがノーベル文学賞受賞を受け入れるとの報道に関して、ノーベル賞授賞式への出席、長い間沈黙を保っていた理由についてを、イギリスのデイリー・テレグラフ紙の記事をもとにご紹介しました。
結局のところ、ボブ・ディランはノーベル賞の授賞式に出席するんでしょうか。“可能なら” と言っているところがちょっと引っかかります。
また、沈黙を保っていた理由についても、ボブ・ディランは限定的な回答(?)しかしていません。
私個人としては、12月10日に授賞式でボブ・ディランがどんなスピーチをするか、ダンスパーティーでは踊るのか、などについて興味がありますので、彼にはぜひ授賞式に出席してほしいと思ってます。
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