民進党蓮舫氏の二重国籍は何が問題?違法性があり議員辞職が必要?

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民進党・蓮舫氏(48歳)の二重国籍問題が毎日のようにテレビや新聞、ネットーワーク上を賑わせています。

蓮舫氏は、これまで台湾国籍を失っていると言明してきていましたが、今日9月13日、蓮舫氏は台湾国籍を離脱・喪失していなかったことを明らかにし謝罪したため、さらに問題は広がる気配です。

なぜ、二重国籍が問題となっているのでしょうか? 二重国籍は違法なことなのでしょうか?

本日の記事では、これらの疑問について分かりやすく解説します。

目次

日本と国籍

国籍とは

国籍とは、個人を特定の国家に結び付ける法律上のつながり、あるいはこその国の国民たる資格のことです。

と言いましても、やはりピンときませんよね。

多くの日本人は、日本で生まれその一生を日本で過ごすという人が多い(多かった)ため、私たち日本人が日本国籍を持っていることをふだん意識することはほとんどありません。

私たちが自分の国籍を意識するというのは、日本を出て外国で生活するときに、自分がどの国の国民として生きていくか、という決断を迫られるときくらいではないかと思います。

二重国籍とは

ひとりの人が、二つの国籍を持つことを二重国籍、一般に二つ以上の国籍を持つこと多重国籍あるいは重国籍と言います。

蓮舫氏の場合は、日本国籍台湾国籍の二つを持っている状態ですので、二重国籍になります。

日本国籍を選ぶ方法

日本の国籍に関する法律「国籍法」では、

  • 未成年のうちに重国籍(=複数の国籍)を持った場合は22歳までに、
  • 成年後に重国籍になった場合は、その時から2年以内に

いずれかの国籍を選ばなけれない、と定められています。

もし、このどちらの方法も選ばずに、国籍の選択を行わなわずに放置したらどうなるのでしょうか?

法律的には、日本の国籍を失うこともあります。

ですが、このような日本国籍のはく奪は、実際にはほとんどありません。なぜなら、その人が重国籍を持っているかどうか役所が確認する方法がないからです。

重国籍を持った人が、日本国籍を選ぶには次の二つの方法があります。

外国の国籍を離脱する

この方法は、日本以外の国の国籍を、その国の法律に従って国籍の離脱を行う手続きをとり、これを証明する書面とともに市町村役場または大使館・領事館に外国国籍喪失届を出す、というものです。

この場合は、日本国籍だけを持っている状態になります。

日本の国籍の選択を宣言する

この方法は、「日本国籍を選択し、外国の国籍を放棄する」という国籍選択届を市町村役場または大使館・領事館に提出することで、日本国籍の選択する、というものです。

こちらの方法で日本国籍を選んだ場合は、外国国籍の離脱・喪失については国籍法で強制していません。外国国籍の離脱については努力してください、というあいまいなものとなっています。

つまり、本人が努力しなければ二重国籍状態のまま、ということもあり得るわけです。

なぜ、本人の努力というあいまいなものとなっているのでしょうか?

それは、国によっては国籍の離脱を認めていなかったり、そもそも国籍の離脱という概念がなかったりと、個人の努力では二重国籍を解消できないこともあるためです。

例えば、アルゼンチンは国籍の離脱を認めていないため、アルゼンチン国籍を持った人が日本国籍を得た場合、二重国籍を解消することはできません。

違法性について

二重国籍は違法でしょうか?

“日本の国籍の選択を宣言”したけれど、重国籍を解消していない場合
「重国籍解消が努力」であるため違法とは言えません。重国籍を解消しない場合の罰則規定もありません。
“外国の国籍の離脱”も、“日本の国籍の選択宣言”も行わなかった場合
この場合は、法務大臣から国籍選択の催告を受け,場合によっては日本国籍を失うことがあります。しかし、上で説明したようにその人が重国籍であるかどうかを確認する手段がないため、これによって日本国籍を失うことはまずありません。また罰則規定もありません。

違法かどうかについては微妙なところですが「違法とは言えない」と解釈される場合が多いようです。

蓮舫氏の二重国籍問題

それでは、現在起きている蓮舫氏の二重国籍問題について見ていきましょう。

蓮舫氏のこれまで説明

そもそもの発端は、ウェブサイト「アゴラ」での記事だったように思います。

この記事の作者は、その後も幾度も蓮舫氏の「二重国籍疑惑」を取り上げ、それがほかのメディアに広がっていきました。

この一連の「疑惑騒ぎ」に対して、蓮舫氏は幾度か説明を行ってきています。しかし、説明のたびに内容が少しずつ変化するというものであったため、よりいっそう疑惑を深くしていきます。

蓮舫氏の説明は、

  • 9月3日(読売テレビ番組)、
    生まれたときから日本人。(台湾)籍は抜いている。18歳で日本人を選んだ」と断言。
  • 9月6日(高山市の記者会見)、
    18歳を17歳に訂正。
  • 9月7日(産経新聞他、インタビュー)、
    生まれたときから日本人」を「法律的には昭和60年から日本人だ」と修正。
  • 9月13日(台湾籍が残っていたことに関する謝罪会見)、
    父の台湾、母の日本、2つのルーツを持っているという程度の認識だった。本当に浅はかだった

のように、核心ともいえる部分がころころと変わっています。

これでは余計に印象を悪くしてしまいますね。

なぜこれほど蓮舫氏が叩かれるのか

なぜこれほど蓮舫氏は叩かれているのでしょうか?

二重国籍そのものについては、すでに説明してきたように大きな問題があるとは思えません。

問題とされているのは、日本国の国政を担う国会議員という身でありながら、そして民進党の代表になろういう立場でありながら、二重国籍という問題に対しての意識があまりに低いのではないか、という所のようです。

蓮舫氏自身による二重国籍疑惑に対する説明が、あれほど揺れ動いていればそう思われても仕方がないかもしれませんね。

議員としての資質にまで踏み込んだ内容の記事を書いているサイトもあり、民進党の代表選への出馬を見送るだけでなく議員辞職をも勧めるような記事があちこちに上がっています。中には蓮舫氏に対するヒステリックとも言える中傷めいた記事もあり、読んでいて気分の良いものではありません。

まとめ

本記事では、蓮舫氏の二重国籍問題について取り上げ解説しましたが、いかがでしたでしょうか?

現在のところ、蓮舫氏は民進党の代表選への出馬を取りやめてもいませんし、議員辞職についてもそのつもりはないようです。まだ、しばらくこの問題は続きそうですね。

テキパキと仕事をこなすイメージの蓮舫氏でしたが、今回の騒ぎでは後手後手に回ってしまったようです。

ぜひ、この汚名を挽回し、今まで以上の活躍を期待したいと思います。

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