京都市の北、京北の自然あふれる山の中で、田中正則さん・なみさんご夫婦が営む「農家民宿Banja」が『人生の楽園』で紹介されました。
民宿のある下熊田町は、有名な観光名所があるわけでもなく、昔話に出てきそうな田舎といった風情の、人口100人ほどの小さな集落。
そんな集落にある農家民宿Banjaが提供するのは「普通の田舎暮らし」なのですが、多くの人、特に海外からの利用客に人気の宿となっています。
本記事では、農家民宿Banjaで体験できる「普通の田舎暮らし」についてご紹介いたします。
古民家農家民宿Banja(ばんじゃ)
“Banja” は外国語のようにも思えますが、じつは屋号なんです。
農家民宿Banjaで普通の田舎暮らし体験
正則さんは20代に “自分は何者か?” “日本の暮らしとは?” という思いを抱き、6年をかけて世界の30か国以上を旅をしました。
日本に戻りなみさんと出会い、京北で暮らし始めると、まるで昔話のような田舎での「普通の生活」が幸せな時間として感じられるようになったと言います。
このような暮らしを、ぜひ多くの人に体験して欲しいとの思いから、正則さんは「農家民宿Banja」を始めることになりました。
農家民宿Banja
Banjaは屋根こそ茅葺きではありませんが、昔話に登場するような外観の建物です。
もちろん、電気は通じていますがガス台や電子レンジではなく、土間に並んでいるかまどで、宿泊者がみずから料理をします。
素泊まりプランでの宿泊であれば、食材はすべて持ち込みとなります。自動販売機が民宿内やその近辺にもないため、飲み物も持ち込みとなります。
でき上った料理は居間の中央に切ってある囲炉裏で、みんなで火を囲んで食事をします。
田舎に住んでいても便利な電化製品に囲まれて生活している私たちにとって、「農家民宿Banja」での生活はとても新鮮な経験となるのではないでしょうか。
五右衛門
Banjaの他に宿泊可能な建物がもう一棟あります。五右衛門風呂があることから「五右衛門」と呼ばれれています。
特大のお釜のような形をした鉄製の浴槽の五右衛門風呂は、下から薪を焚いてお湯を温めます。火加減がちょっと難しいのですが、体の芯から温まります。
五右衛門にも、かまどや囲炉裏はあり、ほかに薪ストーブもあります。
Banjaは、一部スペース(台所、囲炉裏)を陶芸体験等でも使用するため、自分たちだけでのんびり自炊生活を楽しみたい方は、一棟貸しの五右衛門の方がお勧めです。
「京の実」で陶芸体験
奥さんのなみさんは陶芸(陶窯 京の実)されており、作品がBanja内に置かれているほか、展示会などにも出品されています。
Banjaでは陶芸体験も可能で、陶芸体験を目的に宿泊される方も多いようです。
体験の時間は2時間程度ですが、作った作品が届くのは3か月後。忘れた頃にひょっこり届く自分へのプレゼント、といった感じですね。
口コミや評判
農家民宿Banjaに宿泊した方たちの口コミや評判を少しご紹介しましょう。
じつは、Banjaに宿泊される方の9割が外国の方だということで、口コミの多くは英語、または宿泊者の母国語で口コミサイト等に投稿されています。
ここでは日本の方の口コミのみを取り上げてみます。
ちょっと極端かもしれませんが映画「となりのトトロ」や「この世界の片隅に」のような古き良き日本の生活を体験できます。
かまどでご飯を炊いたり、囲炉裏で魚を焼いたり。
非日常を体験できる楽しさがありました。Yusuke(日本)
引用: Booking.com
「となりのトトロ」は昭和30年代の前半の日本を舞台にしていますが、確かに勘太の家はそんな感じだったですね。
ほっこり農村生活が味わえます。 囲炉裏もあり 火の暖かみを感じながら そこで地の野菜や肉を 自分達で焼いて 食事も楽しめました。
古民家なので 快適さはホテルとは 見劣りしてしまいますが、 本質的な幸せを 感じられる宿です。
この辺が 評価の難しいところでしたが、 そう言った生活を楽しめる人にとっては それも味、ご馳走となります。
トイレが外にあり 11月中旬の京北では 夜厳しかったので その点だけ参考まで 設備欄を4点にさせてもらいました。が、古き良き日本人の生活 あまり便利に近代化せず 残して欲しい宿です。
オーナー夫婦もとても温かく 親切にご対応していただけました。
一軒貸切なので、 また暖かい季節に 大勢で行っても楽しいかな? と感じられました。(ともさん)
引用: エクスペディア
こちらの方は「五右衛門」に宿泊されたようですね。家の外にトイレがある、なんて現代ではほとんど見かけないですが、昔はごく普通でした。
囲炉裏で食べる晩御飯が最高にいい!
6月始めからホタルが近くを飛び交っており
雰囲気もいいところでした! Masafumi(日本)引用: Booking.com
五右衛門ならば近くの小川に飛び交う蛍が眺められるんですって。
場所と行き方
農家民宿Banjaは京都市街からみると北西方向にあります。
国道162号線を使って北上し花園大学付近で弓削川を渡る手前を左折して、府道443号線に入り府道365号線を経由してBanjaまで行くのがもっとも分かり易いルートとなります。
時間は京都市街からですと約1時間ほどです。
八津良神社付近で西へ行くルートもあり、こちらの方が移動距離が短くて済むのですが、道が細く分かりにくいため、シンプルに府道を通った方が迷わずに済みます。
もっと「農家民宿Banja」について知りたい
宿泊料金が知りたいなど、「農家民宿Banja」についてもっと知りたい方のために情報をまとめておきます。
農家民宿 Banja(ばんじゃ)
住所: 〒601-0272 京都府京都市右京区京北下熊田町杉ノ谷31
電話: 075-855-1700/090-8932-8269
ホームページ: 古民家農家民宿 Banja
陶窯 京の実
facebook: Farm stay Banja @banja.kyoto
陶窯 京の実 @kyonominori
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