アップルは国内で展開している「Apple Store」の名前を8月中旬より順次変更しはじめています。
たとえば、「Apple Store 銀座」は「Apple 銀座」のように、“Store”がとれてよりシンプルな名称に変更されました。
なぜアップルは「Apple Store」の名前を変更しているのでしょうか?
「アップルストア」は消え、よりシンプルに改称
実はこの流れ、日本国内だけの話しではなく、すでにアメリカでは多くの店舗の改称が実施されています。
ニューヨーク・マンハッタンの5番街の店舗は「Apple Fifth Avenue」、サンフランシスコ・ユニオンスクエアの店舗は「Apple Union Square」と言った具合です。
アップルは最近、小売店の従業員に対して、店名にある“Store”を小売店とWEBサイトから徐々に外していくとのメモを送ったとされています。
アップルの国内サイトにある店舗リストのページは、ページタイトルが「Apple Store 日本」となっているものの、個々の7つ店舗、銀座、渋谷、仙台一番町、表参道、名古屋栄、福岡天神、心斎橋のページでは店名がすべて「Apple 地名」に変更されています。(下は表参道店のページ)
なぜアップルは店名の改称を行ったのでしょうか?
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改称の理由とサービス内容の充実
見た目上の違いは“Store”というひとつの単語が入っているか、いないかです。しかし、今回の改称は単語の有無だけではない隠された大きな意味がある、というのです。
以下は、フォーブスの記事をもとに話しを進めていきます。
オンラインショップの普及と実店舗
インターネットが広く普及し、オンラインでほとんどのものが購入できる現在、実店舗の存在意義が疑われるほどの問題に直面しているのはアップルに限ったことではありません。
私たちは、オンラインショップが利用できれば生活に必要なものは何でも手に入り、普段の生活を送るにあたって実店舗がなくてもまったく困らない状況になっています。
アップルはこのような実店舗が抱えている問題を解決するために、実店舗の果たす役割を変えていこうとしており、それが今回の“Store”外しとなって表れているのです。
具体的には、実店舗をどうしようとしているのでしょうか?
モノ売るだけではなく体験の場所としての実店舗
アップルは、実店舗をアップルの製品やサービスなど商品を売るだけの場所ではなく、それ以上の場所にしようとしているのではないか、と思われます。
具体的には、製品の使い方に限らずさまざまなレクチャーを行ったり、イベントを開催したり、友人たちとただ時間を過ごせるような場所を、顧客だけでなくすべての人に提供するつもりでいるようなのです。
実店舗を訪れた人はこのような体験を通じて、アップルというブランドに興味を持ったり、親近感を覚えたり、理解を深めていきます。そして、それが結果的にアップルの売り上げにつながる、という考え方です。
これはアップルだけでなく、オンラインショップの普及により影響を受けるすべての企業が、今後とっていくべきと考えられる戦略です。
国内のアップル実店舗はどのように変わるのでしょうか?
まだ具体的なことは見えてきていませんが、素晴らしい体験ができる場所となることを期待したいですね。
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